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音楽も映画も傑作「スペース・バンパイア」


映画はゲテモノ扱いされているのですが、これは、SF、ホラー、サスペンス、スペクタクル、エロスと娯楽映画の要素をありったけ放り込んだエンタテイメントの傑作だと思っています。これ以降の映画でこれだけの勢いのある映画にお目にかかったことがありません。辛気臭い「スター・ウォーズ」サーガなんかよりこっちを断然押します

音楽のヘンリー・マンシーニは、音楽はいいけど映画には不満だったようですが、まず、アップテンポのボレロのリズムで押しまくるメインテーマが圧巻です。予告編でこの曲が流れたときはこれだけでもこの映画観に行かなきゃと思いましたもの。ロンドン交響楽団をフルに鳴らしたこの曲は、今発売されているDVDでは、映画の冒頭とエンドタイトルで2度流れるのですが、封切時の劇場公開版では、オープニングはすぐにドラマが始まり、宇宙船チャーチルのシーンにタイトルクレジットが出るというものでした。そして、ラストの大盛り上がりの後に、あのテーマが力技演出のとどめとして流れると、「お、おお」とそれに圧倒されてしまうという演出だったのです。たしかにエンドクレジットだけに使うにはもったいない名曲なんですが、それでもあえてオリジナルの演出を取ります。何だかワケわからないけど盛り上がったとどめにこそ初めてこの曲が流れるのがベストだと思います。

それ以外の曲もマンシーニのパワーは行き届いていて、特にクライマックスのロンドンのパニックシーンで、音楽がテンションを下げずに映像と突っ走るのは見事ととしか言い様がありません。強大なパワーに翻弄されるロンドンを描写する、うねるような華麗で重厚な音楽は、まさに血沸き肉踊る熱血サウンドになっています。そして、コーラスを交えた盛り上げ音楽で何となく納得させてしまうラストのパワーの素晴らしさ。一方、オープニングの宇宙船探索シーンでは、静かな、でもスケールの大きなオーケストラサウンドで、映画にある種の格調を与えることに成功しています。全体として全てが聴き所と言っても過言ではありません。

マイケル・ケイメンが追加音楽を書いていて、ナショナル・フィルが演奏していますが、これは効果音的なサポートで、よく言えばマンシーニのカラーを損なわない、縁の下の力持ちに徹した音になっています。

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おぞましのイベント「ノストラダムスの大予言」


中年以上の世代には、トラウマになっているのが「ノストラダムスの大予言」、本や映画が公開された当時は、私も含めた子供らは、自分たちは公害や核戦争のせいで21世紀を迎えることができないだろうと漠然と、でもマジで考えていたものです。映画は今観ると(実は観れないんですが)、当時の少年雑誌にあった暗い近未来特集という感じで天変地異のオンパレードだったんですが、そのテーマ音楽だけはそのトンデモ展開とは別枠で印象に残っています。

その音楽は、「ジャングル大帝」「新日本紀行」などで知られる冨田勲が担当しました。クラシックのシンセサイザー演奏でも有名ですが、この作品ではオケとシンセの両方を使っています。予言の神秘的、幽玄な雰囲気をシンセサイザーで表現していて、基本的には、神秘的な奥行きのあるメインテーマと、明るい未来を暗示する愛のテーマの2つで構成されています。メインテーマはタイトルバックに流れるもので、ベースやドラムのリズムをバックにシンセでメロディが流れ、そこからホーンセクションが加わり、シンセによるコーラスが厚みを加えていき、さらにクライマックスではエレキギターによるソロが入り、再びシンセのメロディが前面に出ます。

冨田勲というと小編成でもフルオケのように聞かせる独特の音作りが有名ですが、この作品ではシンセサイザーが前面に出てくる分、オケの厚みは感じさせず、シンセサイザーだけでメインテーマを聞かせる部分にスケールの大きさを感じさせてくれます。ノストラダムスの詩を岸田今日子が朗読するバックにこの曲が流れるところが怖かったです、ホント。音楽の良し悪しよりも、時代のイベントであった「ノストラダムスの大予言」を彩った音として、記憶に留めておきたいと思います。本当に未来が怖かった時代があって、それをメディアがこぞって煽り立てていたというのは、やはり異常だったのでしょう。少なくとも当時子供だった自分にとっては、これだけは昔を懐かしむ気分にはなれない、おぞましいイベントでした。

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einhorn2233

Author:einhorn2233
Yahooブログから引っ越してきました。静岡出身の横浜市民で映画とサントラのファンです。よろしくお願いいたします。

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