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コンサート「男たちへ」戦士映画音楽傑作選はなかなかの聞き物

今回は東京オペラシティで、戦士映画音楽傑作選「男たちへ」というコンサートに行ってきました。戦争映画の音楽を中心に、現田茂夫指揮の東京交響楽団が演奏するというもので、演奏される曲目がサントラファンにはたまらんラインナップになっていました。ただ、客席があまり埋まっていないのが残念で、素直な映画音楽コンサートと言った方がお客が集まったかも。

プログラムは以下のとおりでした。
「戦争のはらわた」アーネスト・ゴールド
この曲をライブで聴けるとは思っていませんでした。童謡ちょうちょのメロディと勇壮なマーチが交互に演奏されて、戦争の不気味さが伝わってきます。

「プラトーン」よりサミュエル・バーバーの弦楽のためのアダージョ
「プラトーン」自体の音楽担当はジョルジュ・ドルリューだったのですが、このバーバーの曲が印象的に使われていたので、いつの間にか「プラトーン」の音楽というとこの曲ということになってしまいました。曲そのものは素晴らしいのですが、戦争映画音楽というのにはちょっと渋すぎかなって気もする選曲でした。

「バックドラフト」ハンス・ジマー
これは、消防士の映画で、戦争映画ではないのですが、勇壮なマーチは戦士映画音楽にふさわしいものです。先日、聴いたアルディスタコルダオーケストラの演奏よりは、ホーンセクションが充実している分、音に厚みがあって聞き応えがありました。

「トラトラトラ」ジェリー・ゴールドスミス
個人的には、今回の目玉商品。これが、生演奏で聞けるとはうれしい限り。メインタイトルをほぼサントラに忠実に再現した演奏ですが、実際に聞いてみると、フルオーケストラが鳴りっぱなしの音になっているのにびっくり。このコンサートの中でも、かなりの盛り上がりとなりました。

「パットン大戦車軍団」ジェリー・ゴールドスミス
トランペットの独特の音から始まる、ゴールドスミスの傑作ですが、マーチではなくメインテーマの方の演奏でした。

「エア・フォース・ワン」ジェリー・ゴールドスミス
これは、ファンファーレ的なメインテーマをさくっと聞かせてくれました。もっと長くやってほしかったなあって思いました。盛り上がる曲だと思うなんですが。

「アポロ13」ジェームズ・ホーナー
メインテーマだそうですが、静かな曲調だったのがホーナーにしてはちょっと意外でした。ハッタリ的な盛り上がりを期待していただけにこれはちょっと残念でした。

「沈黙の艦隊」千住明
アニメの曲だそうですが、千住明らしいストリングスの使い方が印象的で、テーマのメロディが印象的でした。

「決断」古関裕而
1970年代の戦記アニメ(当時はアニメンタリーという触れ込みでした)の音楽ですが、これがモロに軍歌しているのは、やっぱりと思いつつ、当時は、あれこれ言われるのを承知の上で確信犯的にこういう音をつけたんだなあって気がします。

で、休憩が入って、後半に。

「皇帝のいない八月」佐藤勝
これも、私的には目玉商品だったのですが、その期待にたがわない演奏でした。松竹マークから、クーデターのトラックが移動するタイトルバックをコンサート用にアレンジしたものですが、いつもの大らかな佐藤勝タッチとはまるで異なる、スリリングな音楽でして、パーカッシブな演奏からそのまま一気に盛り上がるあたりは大興奮ものの演奏でした。映画を知ってる人間には鳥肌ものの見事な演奏でした。

「硫黄島からの手紙」カイル・イーストウッド、マイケル・スティーブンス
新作からの音楽は、ピアノソロから始まり、トランペットの響きが印象的な演奏でした。こうしてコンサートで聞くと、何だかノスタルジックというか、牧歌的な曲に聞こえてしまうのが意外でした。あの悲惨な映像とのギャップの効果を狙っていたのかなあ。

「鷲は舞い降りた」ラロ・シフリン
これは、ノーマークだったのですが、演奏的には最高に盛り上がったのではないでしょうか。前半はメインタイトルの空撮シーンの曲をほぼサントラに忠実に再現し、後半は勇壮なマーチに展開していきます。このマーチも名曲なのですが、前半の音のスケールの広がりが大変見事で、コンサートの中でも一番の聞きものだったように思います。

「遠すぎた橋」ジョン・アディスン
戦争映画のマーチとしては、勇壮というよりは広がりを感じさせる曲調で、3時間の大作を包み込むような音楽は、さすがにジョン・アディスンらしい音になっています。

「U・ボート」クラウス・ドルディンガー
これは、名曲だけにどう演奏してくれるのは期待大だったのですが、まずサントラではシンセサイザーで演奏されたテーマをオーケストラで演奏してくれるのがうれしかったです。戦闘シーンの曲はもっと勇壮にやってくれたらなあってところもありましたけど、この音楽をオーケストラのライブで聞けるということ自体がすごいことですから。

「プライベート・ライアン」ジョン・ウィリアムス
テーマそのものは、戦士への鎮魂の曲なのですが、サントラよりも、コンサート用に盛り上げる編曲が加わっているように思いました。静かなメロディを重厚に演奏して聞き応えがありました。

「1941」ジョン・ウィリアムス
これは、コメディ映画のマーチだけあって、思いっきり鳴らしているのが楽しい一曲でした。サントラのほぼ忠実な演奏で、吹奏楽にストリングスで厚みをつけている分、聞き応えがましているという印象でした。

そして、アンコール
「シンドラーのリスト」ジョン・ウィリアムス
サントラと同じくバイオリンのソロを前面にフィーチャーした演奏で、悲しみのテーマを重厚に演奏しました。戦争映画特集の締めにしては意外な選曲で、そもそもこの映画が戦争映画かどうかも微妙なところですが、最後を反戦にまとめたい主催者の意図があったのかもしれません。

全体として、なかなかこういう映画音楽をフルオケで聞く機会がないだけに、うれしいコンサートでした。特に、「トラトラトラ」「皇帝のいない8月」「鷲は舞い降りた」が個人的には聞き物でして、また、やってほしい企画ではあるんですが、お客の入りからすると次は難しいかなあ。

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einhorn2233

Author:einhorn2233
Yahooブログから引っ越してきました。静岡出身の横浜市民で映画とサントラのファンです。よろしくお願いいたします。

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